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【第八回】澁澤龍彥と唐十郎:「犬狼都市(キュノポリス)」と「唐版:犬狼都市」の比較を中心に(杉浦楓太)

◆発表者   杉浦楓太 ◆発表題目   澁澤龍彥と唐十郎:「犬狼都市(キュノポリス)」と「唐版:犬狼都市」の比較を中心に ◆発表要旨  唐十郎「唐版:犬狼都市」(北宋社、一九七九・五)は、澁澤龍彥の小説「犬狼都市(キュノポリス)」(『聲』一九六〇・四、以下「犬狼都市」と略記)の題を借用した戯曲である。唐による「唐版:風の又三郎」や「唐版:滝の白糸」も例外ではないが、「唐版:犬狼都市」の題は相反する意味を内包している。〈唐版〉は独創性を示しつつ、〈版〉によって模倣性を示しているのだ。本発表では「唐版:犬狼都市」において「犬狼都市」がどのようにパロディされているかを踏まえたテクスト分析を行なう。その過程で「唐版:犬狼都市」に取り込まれているオリジナル/コピーをめぐる問題系、すなわち赤瀬川原平の模型千円札裁判や、マルセル・デュシャン「泉」との関連性に触れることになろう。 ◆発表日時  2022年1月29日(土)、14:00~