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再帰する幽霊/沈黙する神(共催=村上春樹とアダプテーション研究会)

◆テーマ  再帰する幽霊/沈黙する神 ◆企画趣旨  インタビュー「羊をめぐる冒険◯ぼくらのモダン・ファンタジー」(『幻想文学』3号、1983・4)で村上春樹は、『澁澤龍彥集成』を読んだことに言及し、「幻想文学というのは心の中に滲み込んできた」と言っている。しかし、同インタビューはその後どの書物にも再録されていない。従来のリアリズムを超えて、人や事象が反復し、鏡像や反射像として現れる澁澤龍彥・村上春樹の物語は、繰り返し到来する幽霊に満ち、不完全な神の支配を受けている。我々が幽霊に取り憑かれているのか、幽霊とは我々のことなのか。神々がもたらすものは救済なのか、没落なのか。実体なき幽霊たちのあえかな痕跡を探り、沈黙し姿を隠してしまった神々を捉えるための、新たな枠組みを探ってみたい。(跡上史郎) 発表1: 「僕」の人生の〈幽霊〉たち──村上春樹をめぐって── 内田康(京都府立大学) 【キーワード】憑在論、神話、『海辺のカフカ』 発表2: 沈黙の神が支配する ──村上春樹から眺める澁澤龍彥── 跡上史郎(熊本大学) 【キーワード】『1Q84』、『神々の沈黙』、 合理性 司会:山根由美恵(山口大学) ◆日時  2022年8月27日(土)14:00~