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【第一回】幽霊船の東西:澁澤龍彥「マドンナの真珠」とピエール・マッコルラン「薔薇の王」(劉佳寧)

◆発表者  劉佳寧 ◆発表題目  幽霊船の東西:澁澤龍彥「マドンナの真珠」とピエール・マッコルラン「薔薇の王」 ◆発表要旨 「マドンナの真珠」は「三田文学」(一九五九年七月)に掲載された澁澤龍彥の最初の航海小説である。この短編小説は、後に澁澤の最初の小説集『犬狼都市』(一九六二、桃源社)、『澁澤龍彥集成』の第五巻(一九七〇、桃源社)、澁澤が編集した幻想小説アンソロジー『暗黒のメルヘン』(一九七一、立風書房)、荒正人が解説を担当した異色推理小説九人集『ルパン殺人事件』(一九七二、双葉社)に再録されている。自作について、澁澤は「自分なりにいちばん気に入っているものの一つ」と語っていたが、澁澤がどのような典拠を用いたのかは読者にとって不明のままである。  評伝『龍彥親王航海記』によると、礒崎純一は矢川澄子から「たしか第一書房が出していた本で……」と聞いたものの記憶が曖昧で、どの本なのかは判明していない。実際のところ、澁澤が小説の典拠として使ったのは、第一書房から出た小説集『女騎士エルザ』の作者であるピエール・マッコルラン(一八八二~一九七〇)のもう一つの短編小説Roi Roseである。  今回の発表は、澁澤龍彥とピエール・マッコルランの関係を採り上げ、澁澤の若き日の文学的実験におけるフランス海洋冒険小説の影響を考察したい。 ◆発表日時  2021年5月29日(土)、14:00~

【初回】澁澤龍雄と三つのテクスト:澁澤龍彥「撲滅の賦」・武田泰淳『森と湖のまつり』・岩田宏『なりななむ』(跡上史郎)

◆発表者  跡上史郎 ◆発表題目  澁澤龍雄と三つのテクスト  ──澁澤龍彥「撲滅の賦」・武田泰淳『森と湖のまつり』・岩田宏『なりななむ』── ◆発表要旨  無名時代の澁澤龍彥(龍雄)が武田泰淳の小説のモデルとなっていることは、関係者の間では知られていた。澁澤龍彥「撲滅の賦」・武田泰淳『森と湖のまつり』・岩田宏『なりななむ』は、澁澤の1953年の体験を共通の素材としている。しかし、その内実は関係者によって封印されてきた。澁澤没後30年以上が経過した現在、その封印を解くべき時期は到来している。 ◆発表日時  2021年4月24日(土)、14:00~