【第四回】澁澤龍彥と「ニヒリズムの病理学」:『高丘親王航海記』論(後藤大介)
◆発表者
後藤大介
後藤大介
◆発表題目
澁澤龍彥と「ニヒリズムの病理学」──『高丘親王航海記』論
◆発表要旨
1970年の三島事件の後、澁澤龍彥は、その追悼文に「ニヒリズムの病理学の研究」を喫緊の課題としてあげていた。「絶対者」を求めて果てた三島との距離のなかで書かれたこの言明は、何らかの超越性を用意することなく、同時にニヒリズムに陥るのでもない在り方を模索する澁澤の問題意識の現れとして解することができるように思われる。本発表では、西尾幹二による三島評や後期澁澤における石川淳の影響などを踏まえながら、その帰趨を、晩年の『高丘親王航海記』の読解を通して跡づけていきたい。
◆発表日時
2021年9月25日(土)、14:00~
澁澤龍彥と「ニヒリズムの病理学」──『高丘親王航海記』論
◆発表要旨
1970年の三島事件の後、澁澤龍彥は、その追悼文に「ニヒリズムの病理学の研究」を喫緊の課題としてあげていた。「絶対者」を求めて果てた三島との距離のなかで書かれたこの言明は、何らかの超越性を用意することなく、同時にニヒリズムに陥るのでもない在り方を模索する澁澤の問題意識の現れとして解することができるように思われる。本発表では、西尾幹二による三島評や後期澁澤における石川淳の影響などを踏まえながら、その帰趨を、晩年の『高丘親王航海記』の読解を通して跡づけていきたい。
◆発表日時
2021年9月25日(土)、14:00~